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鳶職人は火消し?それとも大工さんの仲間なのか?

鳶職人さんの仕事と言うと、建設現場の足場を組立てている様子などで見たことがある方は多いと思います。
はたまた、鉄骨を組み立ていることもあります。
鳶職人の仕事とは、いったい何を専門とする職種なのか?とギモンに思う方もおられることでしょう。



その昔、お城の高いところで仕事をしている人たちを
地上から見上げていたお殿様が指をさして「あれは何だ?」と家来にたずねたそうです。
ちょうどその上空を、一羽の鳥が飛んでいて、指をさした先を勘違いした家来が
「鳶です」と答えたことから、そこで仕事をしていた人たちのことを「鳶」と呼ぶようになったという説があります。

たしかに「鳶」といいますと、足場を組んだり
建物の高いところで仕事をする職人さんというイメージがあります。
しかし、本来はそればかりではないのです。



今と昔では、鳶職も様変わりしてきましたが
もともとは、江戸の町で発達した職業で、同じような仕事をする人は全国各地にいても
最初それを「鳶」と呼んだのは、関東(および関東周辺)だけでした。
現在では、全国的にそう呼んでいますが、もともとの発祥は関東なのだそうです。

町内の普請やメンテナンス、ひいては祭りなどの年中行事の一切を任されており
街のもめごとや悩み事を解決する、相談役のような存在でもあったようです。
嫁入りの付き添いも、リーダーの「鳶頭」がしたというくらいに町とのつながりの深い職業だったとは。



普請の現場では、土を掘ったりする基礎工事、柱を立てる建方も鳶の仕事です。
全体を指揮する棟梁の指示に沿って、現場の実務をこなしてゆき
かつては、大工と鳶と左官がいれば家が建つといわれていました。

また、建てることだけではありません、壊すのも鳶の仕事。
江戸の火消しも、鳶の仕事。実は燃えている火を消しに行くのではなく
それ以上燃え広がらないように、風下の家を壊しに行っていたわけです。



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2020.09.18

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